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赤木かん子の読書Q&A

調べ学習
Q21

どうやって調べさせたらいいのでしょうか?(その19)

〈中級編〉—「要約」と「要旨」—

A

さて,要約の続きですが「自分が探していた内容の文章を見つけた」ところからです。その文章のなかから「自分に必要なところ」を「まとめる」のが要約です。

この「自分に必要なところ」というのがポイントなのです。ですから普通,何かの文章を渡して「要約しなさい」というと小学生は混乱します。なぜなら,その文章は,はじめから自分には「必要ではない」ので,どこが必要なのか,理解できないのです。

なんでそんなズレが生じるかというと,実は先生方の考えているのはたいてい「要約」ではなく「要旨」なのです。つまり,「著者が何をいいたいか」なのです。この両者はすごく似ているのですが,本当はまったく違うものです。また,先生方が思い浮べる文章というのが主義主張のあるエッセー,もしくは小論文なのに対して,実際に調べ学習で使うのは「水晶」とか「縄文時代」といった説明文です。客観的でなければならない説明文から主義主張をくみ取れといってもそれは無理な話です。

ですから子どもたちに要約の練習をさせるときには,ちゃんと「要約しやすい」文章を使うこと,さらに調べ学習をするために「自分に必要なところ」をさがす,という目的を与えてあげることが必要なわけです。

さらに,人の真似しちゃいけないんだよ,といっておけば何も指示しなくても,もとの文章を自分の言葉に置き換えて書く子もいますが,うまく書けない子もいます。ですから,まず三行程度にまとめさせて,それからそれを自分の言葉に直してみよう,といった手順を踏むことが必要です。多くの子は,一度にひとつのことしか頭に入りません。頭がいい,悪い,ではなく,そうなっているのです。でもひとつずつ順番に説明してあげれば,ちゃんと理解してできるようになります。

特に理系で客観的な文章を好む子どもは,いわないと気がつかないことがあります。「できない」のではなく「気がつかない」のです。ですから「いえば!」ちゃんとできるようになります。

あとはみっつほど練習すれば要約はオーケーです。

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