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赤木かん子の読書Q&A

調べ学習
Q29

どうやって調べさせたらいいのでしょうか?(その27)

〈上級編〉—フィールドワーク(現地調査)について—

A

前回,「やってみる」についてお話しましたが,「やってみる」と同じように低学年でもできるのが「人に聞く」です。

たとえば,「この町の図書館には本が何冊ありますか?」という質問をつくれたとします。その答えは「行政資料」にもありますが,小学3年生ではその資料を読むのは無理でしょう。従って,低学年は,「やってみる」では解決しない問題は,結局「人に聞く」しかできない,ということになります。

この「人に聞く」の上級編が「フィールドワーク」といって,いわゆる“現地調査” になります。文化人類学や考古学のジャンルで使われるやり方ですが,「この方法でしかわからない,この方法で調べるのがいちばん的確!」というテーマの場合は,本だけで調べるのは難しいということになります。

小学生ではかなりのセンスが要求されますが(だからできないというわけではありませんが,小学生では難しいということになります。),中学生は説明されればできます。そのほうが中学生らしいかっこいいテーマになることが多い(そういうものを考えつく)ので,中学生には説明しておいたほうがいいでしょう。

先日,ある学校で,「ディズニーランドはなぜあのように集客率がいいのか?」というテーマを選んだ中学生がいました。テーマとしてはたいへん面白く魅力的なものです。でもこれを本だけで調べるのは難しい。なぜかというと,このテーマは本人がディズニーランドに出かけていって,「あなたはここに初めて来ましたか?」「なぜ来ましたか?」と聞いたり,相手がリピーターなら,「なぜリピートするのですか?」というようなことを,お客さんにアンケート調査したりするのが,いちばん適切な方法だからです。

ですから小学生には,そういうテーマはなるべくさせないようにするのが無難でしょう。指導教授(小学校でもそうでしょ?)は,そのテーマがどっちに転がっていくかある程度予測していないと危険です。

すべてのことが本になっているわけではありません。

すべてのことをだれかが研究しているわけでもありません。

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