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赤木かん子の読書Q&A

読み聞かせ
Q7
 高学年には何を読んであげたらいいのでしょうか。
A
 低学年はなんとかなっても高学年には何を? というのが実はいちばん多いお問い合わせです。そんなのは当たり前で,だって高学年になんで本,しかも絵本読んでやんなきゃいけないの? という検証なしでいきなりやるんだもの。そりゃ,わかんなくなるだろう,と思いますよ。

 まず第一に,高学年は一般的にいって絵本は好きじゃない……。だって子どもっぽいじゃない? そういうカタチをすっとばして中身に入れるのはかなりの本好きだけなんですよね。オレたちはもうチビスケじゃない! というプライドは大事にしなくちゃ。第二に,低学年が持っている共感能力は失われるので,大人並に本のなかに入れなくなる……。第三に,判断力もあるので下手な芸はわかるし,楽しめなくなる……。つまり,高学年の前で読むのは大人の前で読むのと同じで,え~,大人の前でなんか読めないわという人は,もう能力的に無理なんだよ。うまくなきゃ,芸がなきゃ,高学年から上は基本的に無理なの。それでもウケる本は若干はあるので,まずはそれから読んでください。でも,中身も難しくなるから読解しないといけないし,それを表現しなくちゃいけないから演出だって必要です。

 『ストライプ』(デヴィッド・シャノン文・絵,セーラー出版)『ウエズレーの国』(ポール・フライシュマン作,ケビン・ホークス絵,あすなろ書房)『ぼく,ムシになっちゃった』(ローレンス・デイヴィッド文,デルフィーン・デュラーンド絵,小峰書店)の3冊は,多少読み方が下手でも聴いてくれます。それだけ中身に惹きつけられるので。それから,できるなら,ポプラ社のリトルセレクションシリーズの『家族』に入っている「ママの貯金」を読んでやってみてください。これは絵はありませんが朗読できるように作ってあるので。そういう読みに耐えられそうなら,1か月かけて『カラフル』(森絵都,理論社)だって聞いてられるってことですから——。

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