メニュー

赤木かん子の読書Q&A

学校図書館(理論編)
Q5
 絵本の分類のしかたを教えてください。(その1)
A
 さて,いよいよ絵本の分類ですが,学校図書館でいちばん困るのは,低学年の部屋と高学年の部屋に分けられることなのです。その低学年の部屋というのは何かというと,つまりは絵本の部屋なわけですね。でも,絵本が小さい人のものだったのは,遥か30年も前のこと。今は大人用の絵本のほうが,子ども用の絵本より出版点数が多いくらいで,しかも,子ども用でも高学年でないとわかんないよね,という本が増えているのです。

 

 子どもは学年で分けられるかもしれませんが,本は年齢では分けられません。ですから低学年,高学年で本を分けるのは本質的な分類とはいえません。特に,お客様を中に入れてじかに本を見てもらう方式(開架式(かいかしき)と言います)の図書館は,そういう分類をされると成立しないのです。なので,既に廃棄してしまったものは別として,まず学校中の絵本を一か所に集めてください。驚くほどあちこちから出てくる学校が結構あるのです。

 

 集めたら次に,戦争,核,郷土を扱った本を抜いてください。郷土にはその町出身の作家とかも入れていいです。そして今まで抜いた,物語などの戦争,核,郷土の本に混ぜて置いてください。つまり,これは今までさんざんお話ししてきた“別置”です。まずこの3種類を抜く……。次に,民話,神話,伝説を抜きます。厳密に言えば,神話と伝説は心理・宗教に,民話は民俗学に分類されるけど,小学校はいっしょにしてかまわないでしょう。

 

 要するに,だれが書いたかはっきりしていない,たくさんの人たちが長い時間かけて作り上げてきた物語は,だれが書いたかわかっている,特定できる個人が作った創作とは別にする,と考えるのです。この両者はエネルギーの方向性が違うので,混ぜておくと何が並んでいるのかよくわかんないなあ,という棚になってしまうのです。そうして壊れた本,破けた本,背中が色あせてタイトルが読めない本,古いなあと思った本は抜きます。これで三分の一くらいは片づいて,割合きれいになったはずです。

 

前へ 次へ