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教科書・副読本 - 中学校 英語
新しい「コロンブス21 ヒロとジェニー」に寄せて
東後勝明
 今、時代が混沌としています。これまでの常識や価値観までが変わろうとしています。教育界も厳しい時代の要請に翻弄されそうになっています。現場の英語教育のあり方も議論百出。「コミュニケーションだ」「いや、文法だ」「いや、やはり会話だ」と、揺れ動いています。

 英語教育界を振り返ってみると、あるときは「文法と翻訳」が中心となり、あるときは「文型」とその「口頭練習」が中核をなし、そして近年は「コミュニケーション能力の習得」へと基本的な考え方が変わってきました。いわゆるコミュニカティブ・アプローチが取り入れられ、コロンブスは初版から今回に至るまで、このコミュニカティブ・アプローチを踏襲し、一貫したストーリーと場面に即した自然な英語をふんだんに取り入れ、その先駆的な役割を果たしてきました。

 そして今回の新しいコロンブスの特色は、このコミュニケーション能力育成という目的を、時代のもう一つの要請である「生徒の心を育てる」という視点から強化し、いっそう充実させたということです。はからずも、私がある雑誌の対談でご一緒させていただきました重松 清さんに原作者として協力を仰ぐことができました。

 学習者が教科書の登場人物と英語を通して触れ合い、一個の人間として内面的にその触れ合いの中で成長していく。そうした生徒の姿を英語を通して見届ける。それが今回の新しい教科書の究極のねらいです。いわば「コミュニカティブ・アプローチ」を縦糸に、重松 清さん原作のストーリーを横糸に、そして二本の糸が交わるところには常に生徒が登場人物といっしょに息づいています。二人の主人公ヒロとジェニーは生徒の心をしっかりつかんで、きっと卒業まで離さないことでしょう。

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