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教科書・副読本 - 小学校 国語


Q.  国語教科書(二年上 54〜55ページ)所収の「スイミー」の挿絵は、絵本と同じだと思っていましたが、向きが逆になっています。それはなぜですか。

A.  絵本は、そこに描かれた絵と文章によって、豊かな世界を私たち見るものの心に与えてくれます。ですから、絵本を『国語』の教材にするときは、その作品の世界やイメージを大切にすることが重要です。

 『スイミー』の絵本は、レオ=レオニ氏の文章と彼が描いたすばらしい絵で構成されていますから、教科書には、絵も文章もともに載せて、子どもたちが『スイミー』の世界に十分浸ることができるように配慮しています。
 しかし、絵本は、いつもそのまま教科書に掲載できるわけではありません。『スイミー』のような横書きの絵本では、絵の中のスイミーは、話に沿って左から右へずんずん進んでいくように描かれています。

 一方、『国語』教科書は、古来国語が縦書きで表現されてきたことから、縦書きになっていますので、右開きで、右から左へと話が進みます。ですから、『スイミー』の絵を教科書にそのまま載せようとすると、絵の中のスイミーは後ろ向きに逆戻りするように見えてしまい、話の流れと逆行します。
 そこで、教科書では、作者の了解を得て、絵本の絵をすべて逆版(製版フィルムを左右裏返しに使用すること)で載せるようにしました。こうすることで、スイミーは話が進む方向に沿って、右から左へ進んでいくように見えます。

 絵本の作品を教科書に掲載する際には、さらに注意しなければならないことがあります。
 絵本は絵を中心に楽しめるように構成され、文章は絵の邪魔にならない位置に配置されることが普通です。これに対して『国語』教科書は、文章を読んで話の内容を理解したり想像を広げたりすることが学習のねらいとなります。そのため、絵は文章を邪魔しないように配慮されています。

 このように、絵本と教科書では、それを手にする目的が違いますから、作品の中での絵の数や、それが置かれる位置も違ってきます。教科書の場合、発達段階や作品によっても変わりますが、話の筋をとらえたり、場面の様子を想像したり、文章では分からない部分を補ったりする視点から必要な場面を選び、そこに挿絵を入れるようにしています。

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