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パソコン時代の到来で、私たちの生活のなかで文字を書く機会がだんだん減少してきました。しかしながら、文字を書く機会が減少した時代だからこそ、文字を書く学習が一層大切になってきていると考えます。
それでは、手で文字を書くこと、ひいては書写学習には、どんな意義があるのでしょうか。
思い出してみてください。みなさんは、漢字を覚えるときはどのようにして覚えましたか? 何度も書いて覚えた、という方も少なくないのではないでしょうか。今日、認知科学の研究において、文字の記憶には、形だけでなく、文字を書くときの手や腕の動きも伴っている、ということが明らかになっています。つまり、文字を正確に記憶するためには、文字の適切な書き方を学習することが必要になるのです。例えば、筆順や点画の書き方や形(止め・はね・払い、折れ、曲がり、そり、結びなどの筆使い)などは、字形を形成する過程の動きに関わる部分ですから、文字の記憶にとって重要な要素です。文字は、人間のコミュニケーションにとって欠くことのできない大切なツールの一つですので、その適切な書き方を学ぶ書写学習には大いに意義があるということができます。
また、手は脳の一部であり、指先を動かすことで脳を活性化することができる、とよくいわれます。このことからも、人間の営みのなかで、手や指を使って文字を書く行為が、人間のもつ能力を維持・向上させるためにいかに有効かということが分かると思います。子どもたちが筆記具を用いて、文字を正しく整えて書く書写の学習は、手や指を使うことが減ってきたこの時代にこそ、大切な役割を担っているということができます。
このような時代にふさわしい教科書を目ざして、光村図書の書写教科書は以下のような方針に基づいて編集されています。書写学習の意義が認識されるよう、そして何より教科書を使う子どもたちが書写を好きになってくれるよう、編集部一同願ってやみません。
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