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アクティブ・ラーニング Q&A 第2回

アクティブ・ラーニングQ&A

2016年2月1日 更新

冨山 哲也 十文字学園女子大学教授

今、関心が高まる「アクティブ・ラーニング」。先生方からの疑問にお答えします。

冨山哲也 (とみやま・てつや)

十文字学園女子大学人間生活学部児童教育学科教授。東京都公立中学校教員、あきる野市教育委員会、多摩教育事務所、東京都教育庁指導部指導主事を経て、平成16年10月から文部科学省教科調査官(国語)、国立教育政策研究所教育課程調査官・学力調査官。平成20年版学習指導要領の作成、全国学力・学習状況調査の問題作成・分析等に携わる。平成27年4月から現職。第1期<絵本専門士>。

第2回 アクティブ・ラーニングで身につけさせたい力

Q:アクティブ・ラーニングによって、子どもたちにどのような力がつけばよいのでしょうか。

A:これからの子どもたちに必要な、三つの資質・能力の育成につなげていくことが大切です。

2015年8月、中央教育審議会教育課程企画特別部会から「論点整理」というものが報告されました(※)。これは、次期の学習指導要領の方向性についての部会の議論をまとめ、今後の論点を明らかにしたものです。この中で、アクティブ・ラーニングの目的・役割が述べられています。下の図を見てください。

アクティブ・ラーニング第2回
「論点整理」補足資料 P27より
「育成すべき資質・能力の三つの柱を踏まえた日本版カリキュラム・デザインのための概念」

 まず、これからの子どもたちに必要な資質・能力を、

  • 何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)
  • 知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)
  • どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(主体性・多様性・協働性、学びに向かう力、人間性など)

の三つに整理しています。そして、これらの資質・能力を育成するために、アクティブ・ラーニングの視点で授業を見直すことが必要だと説明しているわけです。

つまり、知識・技能を使って課題を解決しながら思考・判断・表現し、同時に、社会や世界と関わり、人生を豊かなものにしようとする気持ちを育てること。これを目ざす授業が、すなわちアクティブ・ラーニングであると言うことができそうです。

※ 教育課程企画特別部会における論点整理について(報告) 【文部科学省】


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