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山崎先生の
授業アイデア

山崎 正明

北翔大学教授

日々の美術の授業に役立つ,さまざまなアイデアをご紹介します。

山崎正明(やまざき・まさあき)

1957年北海道生まれ。北翔大学教授,元千歳市立北斗中学校教諭。北海道教育大学札幌校卒業。埼玉県で講師を務めた後,北海道の公立中学校教諭に。自身のブログ「美術と自然と教育と」で,授業実践や生徒作品などを紹介している。光村図書中学校『美術』教科書の編集委員でもある。

第8回 他教科とのつながりを意識する
――技術科との連携

2016.11.30

他教科と連携して美術の授業をすることは,生徒たちの学びを深めるために,とても重要です。これまで私は,さまざまな教科とのつながりを意識しながら美術の授業を行ってきました。今回は,技術科と連携して照明器具をつくる「あかり」という実践をご紹介しましょう。

画像,「あかり」生徒作品

「あかり」の生徒作品

この授業は,2年生の技術科の「照明器具の製作」と連携して行います。まずは,技術科の先生と打ち合わせをし,授業のねらいや進行予定などを共有します。

技術科では,電気回路の配線やエネルギーの変換等を学習し,照明装置部と台座を製作。美術科では,ランプシェードをつくります。

美術での授業は全9時間。大まかな流れは下記のとおりです。

第1・2時
導入

市販されている照明やその使われ方,また,照明以外に日常生活で見られるさまざまな光の写真を鑑賞します。
その後,技術科でつくった照明器具に,美術室の材料や用具を使ってどんなランプシェードがつくることができるか考えます(美術室に置いてあるすべての材料・用具を使用してよいことにします)。色・形・材質・光についての性質や特性やおもしろさをつかむ,大切な実験の時間となります。

教師は,材料と関わりながら発想していく方法と,アイデアスケッチをもとに必要な材料を選択しながら発想していく方法の二つを示すとよいでしょう。発想段階の途中で互いに交流する場を設定し,自分のアイデアについて,客観的に考えられるようにすることも大切です。

第3~7時
制作 

制作の時間は全5時間あります。生徒自身にどのような手順で進めるかを計画させ,見通しをもたせます。制作中に光の効果を確認できるよう,点灯可能な環境を整えておくようにしましょう。

画像,制作の様子

画像,制作の様子

第8・9時
鑑賞・交流 

作品が完成したら,さまざまな角度から写真撮影をし,その写真を使って,相互鑑賞用のプレゼンシートをつくります。この過程で,自分の作品のよさを再発見することにもなります。プレゼンシートができたら,クラス全体で振り返りを行います。

画像,制作の様子

自分の作品の魅力が伝わるように写真をレイアウトし,解説を入れる。

画像,展示の様子

プレゼンシートは,廊下にも掲示する。

この題材では,つくった照明器具を家で使ってみるということも大事にしています。実際に使ってみてどうだったか,家族はどんな反応を示したか――そういうことを通して,生徒は,美術や技術という教科が,生活に果たす役割を実感することができます。また,その後の工業製品や工芸品などの鑑賞の授業にもつなげていくことができます。

次回は,「対話による美術鑑賞」についてご紹介します。