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青山先生の国語教室

青山 由紀

筑波大学附属小学校教諭

子どものモチベーションをアップさせる,国語の授業アイデアをご紹介します。

青山由紀(あおやま・ゆき)

東京都生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。日本国語教育学会常任理事。全国国語授業研究会常任理事。著書に『古典が好きになる』(光村図書),『板書 きれいで読みやすい字を書くコツ』(ナツメ社/樋口咲子共著),『子どもを国語好きにする授業アイデア』(学事出版)などがある。光村図書小学校『国語』教科書編集委員を務める。

第2回 ノートは思考の基地(2)

2016.06.22

今回は,ノートの回収のタイミングや評価方法についてご紹介します。子ども自身が「ノートをもっと充実させよう」と思えるような指導を心掛けていきます。

◆回収のタイミングとチェックポイント

ノートは一つの単元が終わるごとに回収します。特にチェックしたいのは,「学習のまとめ(どんなことを学習したか,自分の言葉で整理する欄)」です。「学習のまとめ」に必ず入れておきたいのは,その単元で新しく学習したことです。そのことがノートにきちんと書かれているかどうか,初めのうちは,ノートを回収する前に声をかけるようにしています。例えば,「今回の単元では,『視点』ということを習ったね。まとめの中に『視点』という言葉は入っているかな?」などと声をかけ,子どもにチェックさせるようにしています。

また,後から見たときにわかるように,学んだことを一般化して書いているかも大事なポイントです。その単元で学んだキーワードを,ノートにただ羅列するだけでは,何のことだかわかりません。必要に応じて見出しを立てるなど,わかりやすく整理しているかもチェックします。たくさん書けばよいのではなく,ポイントを押さえることが大切なのだと伝えていきましょう。見本となるようなまとめ方がされているノートをコピーして配布すると,子どもたちはよいところをどんどん吸収していきます。

画像,ノート例

児童のノート例。「白いぼうし」でどんなことを学習したか,自分の言葉でまとめたもの。

「◆物語を読むには」「◆かぎとなるもの」など,小見出しを立ててわかりやすく整理している。

◆評価について

何よりも大切なのは,子どもが教師の評価について納得することです。そのために,評価の観点をあらかじめ伝えておくようにします。「○○に対する,自分の意見が書けていたらA。友達の意見にも触れながら,自分の意見を書けたらAA(ダブルエー)」など,子どもにもわかるすっきりとした評価の観点をつくっておきます。

4年生頃までは,AとBの2段階で示し,特別よく出来ている場合のみAAを付けます。高学年になったら,AA,AAA(トリプルエー)など,上の評価を増やすようにしています。

ノートに書いたことを,子どもが忘れないうちに評価しなければ意味がありません。教師が丁寧に時間をかけてコメントを書いても,ノートを返却するタイミングが遅すぎては,子どもたちはその評価に既に関心をもたなくなっています。

そこでおすすめなのが,授業時間内に,子ども自身にチェックさせる方法です。評価の観点を一つずつ伝えていき,抜けているようだったら,その場で書き足してOKということにします。また,隣どうしで交換してチェックし合うのもよいでしょう。友達のノートを見て,刺激を受けたり気づいたりすることもあります。


ノートは,ルールどおりに書くだけでは力はつきません。子ども自身がノートを充実させようと意識しなければ,ノート指導の効果も半減してしまいます。褒めたり,刺激を与えたりしながら,ノート指導を続けていきましょう。(談)

次回は,語彙指導について取り上げます。