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書写の用具研究

編集部

光村図書出版

書写の用具を一つ取り上げ,書写用具店の方にお話を伺うコーナーです。

第8回 和紙ができるまで ~美濃和紙編~

2017.10.10

長良川や板取川の清流に恵まれた岐阜県美濃市は,良質のコウゾが多く取れ,古くから和紙の産地として知られています。美濃和紙ができるまでの,主な工程をご紹介します。 

1. コウゾを蒸し,皮を剥(は)ぐ

画像,和紙ができるまで

刈り取ったコウゾを同じ長さに切りそろえて蒸す。その後,蒸したコウゾの皮を剥ぎ取る。木の皮は,黒皮,甘皮,白皮の3層から成る。美濃和紙では,白皮を使う。

2. 川に晒(さら)す

画像,和紙ができるまで

白皮を水に浸し,水に溶けやすい不純物を除いて柔らかくする。昔は「川晒し」といって,川の流れに2・3日 白皮を浸した。現在は作業場の水槽で行われることも多い。

3. 煮た原料を打つ

画像,硯ができるまで

白皮を大釜で2時間ほど煮る。その後,水に浸し,手作業で丹念に塵を取り除く。その後,原料を石の板の上に置き,木槌で叩いて繊維をほぐす。現在では,この作業を機械で行うことも多くなった。

4. 紙を漉(す)く

画像,硯ができるまで

叩いた原料と,トロロアオイの根から抽出した液を,水の中に入れてよく混ぜ合わせる。そして,簀桁(すけた)と呼ばれる用具で紙料を汲んで縦と横に揺すり,均一の紙の層を作る。

5. 紙を乾かす

画像,和紙ができるまで

漉き上げた紙を,圧搾機にかけて水分を搾り取る。その後,まだ湿っている紙を丁寧にはがし,干し板に張り付け乾燥させる。最後に,乾燥した紙を一枚一枚検品し,規格寸法に合わせて裁断する。

協力:美濃和紙の里会館

次回は,文鎮などの書写用具についてご紹介します。