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『ウシクルナ!』のご紹介

『ウシクルナ!』編集部

光村図書出版

新感覚のお笑い童話『ウシクルナ!』に関連した情報や企画をご紹介します。         

『ウシクルナ!』の著者,陣崎草子さんに九つの質問!

小学4年生の男の子,四葉四郎くんの家に,ある日突然謎の「おっさんウシ」がやって来て,居ついてしまう『ウシクルナ!』。おっさんウシを中心に,個性豊かなキャラクターたちが笑いの渦を巻きこしていきます。そんな,ケタケタと笑えて面白さ抜群の,ドタバタ物語を描いた陣崎さんに,『ウシクルナ!』に関する九つの質問をしました。

画像,『ウシクルナ!』書影

Q1.謎のおっさんウシは,どのような発想から生まれたのですか? 陣崎さんがウシ好きとか?

作品のアイデアを思いついたときのことって,なぜかいつもさっぱり思い出せないことが多くて,「なぜおっさんウシなのか?」ということについては自分でもまったく分かりません。
 ただ,あるとき,すこしだけ開いた窓の向こうに巨大なウシがぬうっと立っているイメージが,ぴょいっと脳ミソに侵入して来たのはうっすら覚えています。
 それでとにかく,「窓の外にウシがいる!?」とびっくりしたので,思わず物語を書き始めたのだったような……。

Q2.もし,陣崎さんの家に突然,謎のおっさんウシが来たらどうしますか?

私もウシ並みに自由人でワガママなので,性格がバッティングして,絶対に一緒にいられないと思います。そう考えると,四郎くんっていつもギャーギャー怒ってるけど,ウシと同じ家に暮らせるなんて,か〜なり心が広い男の子のような気がする……んですが,どうかなあ。

Q3.突き抜けた個性をもつキャラクターがたくさん出てくる『ウシクルナ!』。キャラクターの個性はどうやって作っていきましたか?

キャラクターはみんな,最初に名前がパッと思い浮かびました。
「三段界さん」「栃乙女レラミ」「桂川ボンド」と,なんだか響きがおもしろいな〜と思って,グツグツグツグツとひとりで深夜に笑っていたことをよく覚えています。
 で,そうやって布団に転がったりしながらグツグツ笑っているあいだに,いつのまにか名前によく合った個性のキャラクターが動き始めました。

Q4.キャラクターの中で,陣崎さんにいちばん近いキャラクターはだれですか?

むむむ……。この物語に出てくるキャラクターたちって,よく考えると,みんなけっこう頑張り屋で,ちゃんと努力するタイプなんですよね。私自身は彼らよりもっとなまけ者で,できればずっと寝ていたいと思うようなタイプなので,しいて言うなら,いつもデロンと転がっている「チチ袋」がいちばん近いでしょうか。

Q5.陣崎さんご自身がお話の中で最も気に入っている章や,シーン,展開を教えてください。

ネタバレをしたくないので,ぼんやり書かせていただきますが,「四郎くんの貧乏生活が,やがてどうなるか」という点でしょうか。この部分は意外と物語の大事な部分だと思っていて,作者自身の貧乏生活から得た哲学(えらそう!)が盛りこまれているところです。

Q6.四郎くんの夢は,「バンドを組んで,日本一になること」です。陣崎さんは,子どもの頃,どんな夢をもっていましたか?

「透明人間になって本屋さんの本を好きなだけ読んだり,好きなアイドル(当時,南野陽子さんが私のアイドルでした)の近くにこっそり行きたい」と本気で思っていました。あと,「住んでいた団地の裏庭にはモンチッチ(当時人気だったお猿に似た生きものをイメージした人形)のお城があって,おとずれるとお菓子をたくさんくれる」,となぜか思いこんでいたので,本物のモンチッチのお城を見つけるのが夢でした。
 まあ,学校の作文なんかには,「お花屋さんになりたい」とか「スチュワーデス(※)さんになる」とか書いていましたが,そんなのは学校用にまじめぶって書いたウソっぱちでした。
 透明人間やモンチッチのお城のほうが私にとってはずっと本当の夢だったのです。
 今でも,いつか透明人間になれるだろうと思っていますし,お猿に似た生きもののお城も見つけられるだろうと思っています。
 きっと,死ぬまでにはこの夢を叶えるでしょう。けっこう自信もあるんですよ,これが。

※スチュワーデス=今でいうCA(キャビン・アテンダント)

Q7.『ウシクルナ!』は「笑い」もひとつのカギです。陣崎さんにとって,また子どもの読み物にとって,「笑い」とは何でしょうか?

人間がもっている,とても大きなエネルギーのひとつだと思います。
「笑い」というアイテムをポケットの中にもっていると,「生きる」という冒険の道すがらで,おおいに自分や周りを助けてくれ,元気を与えてくれます。
 しかも! この「笑い」というアイテムときたら,いくら使ってもちっとも減らないという優れものなのです。
「笑い」のアイテムは,冒険の途中のいろーんな危険な場面で,ものすごく活躍すること受け合いです。さらに,使えば使うほど,力強さを増すときています。
 ぜひともどんどん笑ってください!
「笑い」をいっぱいポケットにためておくとね,あとからいいことが,いーっぱいありますよ。

Q8. 本の帯には「おまごさんのプレゼントにちょうどええよ~」という一言があります。大人が子どもにプレゼントする場合の,アドバイスはありますか。

子どもの頃,祖母がよく服を作って私にプレゼントしてくれました。その服は,今思うと素朴で可愛らしいものだったのですが,当時の私は流行の派手な洋服が着たかったので,祖母の作ってくれた地味な色やデザインの服を着るのは,恥ずかしくて嫌でした。そして,そんなことを思う自分が嫌で,チクチクと胸が痛みました。
 でも今は,そんな嫌だったプレゼントの記憶が,とても愛おしいです。
 思い出すと,ありがたくてうれしくて,とても幸せな気持ちになります。

 どうも,私には,プレゼントをするときのアドバイスなんて,できないですねえ。
 もらったときは嫌だったものが,あとになってうれしくなることがあります。
 きっと,その逆のことだってたくさんあるのでしょう。
 ひとつひとつのプレゼントに,それぞれの特別な物語があるのだろうなあ,と思うばかりです。

 ただ私は,『ウシクルナ!』の作者であり,この本をこどもたちに読んでもらえると嬉しいので,こう言わせていただきます。
「おまごさんのプレゼントにちょうどええよ~」

Q9. 最後に,ひと言お願いします!

ぜひ,プレゼント大喜利企画にチャレンジしてくださいませ〜!


陣崎草子(じんさき・そうこ)

大阪府生まれ。大阪教育大学芸術専攻美術科卒業。絵本作家,児童文学作家,歌人。『草の上で愛を』で第50回講談社児童文学新人賞佳作を受賞,同作でデビュー。小説作品に『片目の青』(講談社),『桜の子』(文研出版)。絵本作品に『おむかえワニさん』(文溪堂),『おしりどろぼう』(くもん出版)。歌集に『春戦争』(書肆侃侃房)。絵の担当作品に『高尾山の木に会いにいく』(理論社),『ユッキーとともに』(佼成出版社),『わたしのタンポポ研究』(さ・え・ら書房),『オムライスのたまご』『うっかりの玉』(講談社)など,著作多数。

『ウシクルナ!』内容の詳細はこちらから。

『ウシクルナ!』