ポイント1 美術を通して他者や社会とつながる

表現することは、他者や社会とのつながりをつくり出します。そのつながりは、もしかしたら未来を変えていく原動力になるかもしれません。美術の新しい可能性に気づくこと、それが『美術3』を貫くテーマです。

人と人、人と社会をつなげる美術

巻頭には土と水で描かれた淺井裕介の壁画作品を掲載しています。地域の人たちと共同でつくる作品には、人と人、人と社会のつながりをつくり出す力があります。見開きで作品を掲載することで、作品への驚きを喚起するとともに、生徒が美術の働きを実感できるようにしました。

P2~3 淺井裕介「誕生日の森―父の木、母の山」
P2~3 淺井裕介「誕生日の森―父の木、母の山」

美術の可能性に気づく

オリエンテーションでの使用を考え、「はじめに」では日本各地で開催されている芸術祭を取り上げました。芸術祭の作品を鑑賞することで、美術と社会のつながりを実感させるとともに、共同制作への参加や、ボランティア活動を通して生まれる交流など、芸術祭は生徒の主体性を喚起するきっかけにもなるため、冒頭で大きく扱いました。

P4~5「社会に開かれる美術」
P4~5「社会に開かれる美術」

オリンピックを通して、デザインの役割を学ぶ

世界中から選手や観客が集まるオリンピック・パラリンピックでは、視覚的な伝達手段としてデザインはとても大きな役割を果たしています。オリンピックに関わるデザインの展開を学ぶことで、デザインの社会における役割を実感させます。

P30~31 「オリンピックのデザイン」
P30~31 「オリンピックのデザイン」

最先端の表現から、現代社会と向き合う

私たちはどんな時代を生きているのでしょうか。多様なメディアを駆使する作家たちの社会に対する批評的な視点を読み取って、美術と現代社会の関わりについて考えさせます。

P36~37 「時代の精神を感じて」
P36~37 「時代の精神を感じて」