私の美術室
2024年6月10日 更新
全国の中学校・高等学校の先生に、美術室の工夫についてうかがいました。
360度写真で、実際に美術室を訪れたような臨場感が味わえます。
鈴木雅之先生 (宮城県柴田郡大河原町立金ケ瀬中学校)
生徒にとって、美術室が学校の中で特別な空間になってほしいと思っています。そのために、空間のインパクトを大事にしています。描画材や書籍などを大胆に配置することで、「かっこいい」「おしゃれ」と感じてもらいたい。授業がない日も、思わず足を踏み入れたくなるような美術室を目ざしています。生徒が「ここでは何をしてもいい、好きにしていいんだ」と思えるような空間にすることで、自由な発想・制作の手助けをしたいと考えています。
ここがポイント
教卓の前にずらっと並んだ描画材は圧巻の光景だ。種類や色ごとに整理し、どこに何があるか一目でわかるようになっている。生徒はここから使いたい描画材や用具を、自由に取っていくという。
教卓の中段、下段にははさみやカッターなどのよく使う用具が、種類ごとにまとまっている。取り出しやすいよう、整理整頓を心がけている。
教室の後ろにはさまざまな画集や美術関連の書籍が置かれている。「本を自由に見て、アイデアが浮かび、膨らむような美術室にしたい」と鈴木先生。
美術室内は、作家の作品を中心に掲示している。画集などは生徒が本をめくりやすいよう、開いて置いている点がこだわりポイントだ。
美術準備室も、先生の許可が下りれば、生徒は出入りすることができる。整理整頓された室内は、受け入れ態勢が万全だ。
美術準備室にも、生徒の発想のきっかけになりそうな仕掛けがたくさん。先生が見つけてきたプロダクトや工芸品などがきれいに並んでいる。
「KINBI」と題した廊下には、たくさんの生徒作品が掲示されている。キュレーターは鈴木先生。「完成した生徒の作品は、学校内外の多くの人に見てもらいたいので、美術室の外に掲示しています」。
※これらのアイデアは、生徒の安全面に十分留意して行っております。
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