私の美術室
2024年12月20日 更新
全国の中学校・高等学校の先生に、美術室の工夫についてうかがいました。
360度写真で、実際に美術室を訪れたような臨場感が味わえます。
達脇知弘先生(岡山県倉敷市立北中学校)
入った瞬間、美術の楽しさを感じられるような、わくわくする空間にしたいと思っています。
“Go Crazy” が、僕のモットー。生徒たちが制作に没頭できるように、材料や用具を手の届く場所に置いたり、掲示物を工夫したり、授業に夢中になれるような、さまざまなしかけをしています。1時間があっという間に感じられるような授業をしたいし、それが実現できる美術室にしたいなと思っています。
ここがポイント
美術室の入り口には、先生お手製のステンドグラスが。「光が差すときれいでしょう? こういうところからも構成美を感じとってほしい」と先生。
作業スペースを広げるため、机の上に合板を置いた。それにより、教科書や端末を置いても、ゆとりをもって制作できるように。昔、体育祭で使った合板で作ったそうだ。
教室の中央には、材料や用具のコーナー。生徒は自由に取って使うことができる。「作りたい!と思ったら即行動できるようにしたい」と先生。
教室の後ろの「実験スペース」。机に段ボールが敷いてあり、気軽にいろいろなことを試せる場所だ。複数の生徒が集まって作業するため、協働的な学びも生まれる。
天井の梁には、さまざまな文様が貼られている。「実は、天井の雨漏りの跡を隠す役割も果たしているんです」。古い校舎も工夫しだいで、明るくカラフルな空間に。
はにわは、学校の資料室にあったものを引き取った。木彫りのクマは先生の私物。さまざまな置物が並び、にぎやかな楽しい美術室だ。
「世界を皆の力でもっともっと美しく」は、家訓ならぬ「美訓」。先生が美術の授業で大事にしている言葉だそう。右上には“Go Crazy”の文字も。
教壇の周りにも手作りのアイテムがたくさん。既製品をあまり使いたくないという先生は、なんと古いレコードを利用して、クリップ置き場に!
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