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中学3年 二通の手紙 志村 修先生

道徳科授業レポート(中学校)

2026年10月29日 更新

光村図書 道徳課

編集部による授業見学レポート。今回おじゃましたのは、練馬区立豊玉中学校。志村修先生(現在は練馬区立開進第三中学校にご所属)による「二通の手紙」(中学道徳3 きみが いちばん ひかるとき・光村図書)の授業の様子をお届けします。

見学にあたって

  • 中学校の道徳科の定番教材「二通の手紙」。子どもたちの願いを叶えるべきか、動物園の規則を守るべきかという主人公(元さん)の葛藤の中で、生徒がどう考えるのかを楽しみに見学しました。
  • 今回の授業は特別に65分を使って、普段は授業を受け持っていない副校長の先生の授業でした。「二通の手紙」を中心に、追加資料も使用すると聞いていたので、時間配分にも注目しました。
  • 浅見哲也先生(十文字学園女子大学 教授)の「二通の手紙」のご実践を参考に、授業をされたとのことです。

授業の概要

  • 内容項目:C(10)遵法精神、公徳心
  • ねらい:規則よりも自分の思いを優先させてしまったために起こったトラブルを描いた物語を通して、秩序と規律ある安定した社会や、思いやりのある社会、ウェルビーイングを実感できる社会を実現しようとする実践意欲を育てる。
  • 生徒数:28人
  • 教材のあらすじ:動物園の入園係をしていた元さん。ある日、幼い弟の手を引いて入園料を握り締めた女の子がやって来ます。弟の誕生日だから中を見せてやりたいと言うのです。二人は、いつも入場門から園内をのぞいていた姉弟でした。保護者同伴でなく、入園時刻も過ぎていましたが、何日もこの子たちの様子を見ていた元さんは、二人を中に入れてやります。しかし、二人は閉園時間が過ぎても戻ってきません。職員総出で探し、やっと二人を見つけることができました。後日、そのことで姉弟の母からは感謝の手紙が届きます。しかし、元さんは上司に呼ばれ、「懲戒処分」の通告を受け取ります。

導入:身近な規則について考える〈10分〉

先生

「二通の手紙」を皆さんに事前に読んできてくださいと言いましたが、読んできましたか? 「二通の手紙」を使って、規則について考えてみようというのが今日のテーマになります。いっしょに考えていきましょう。
まず、身の回りにはどんな規則がありますか? これ早い者勝ち!★1

生徒

校則。

生徒

交通ルール。

先生

具体的に、どんな交通ルールがありますか?

生徒

(緊張しているせいか、なかなか声が上がらない。)

先生

あれ!? 君たち、14歳だよね!? 知らない?★1

生徒

赤信号……。

生徒

飲酒運転はだめ。

先生

赤信号に、飲酒運転がだめ。そうだよね。交通ルール以外に、どんな規則がある?

生徒

憲法や民法。

先生

法律だね! 他はどうだろう? 皆さん、部活は? 入っている人といない人がいるけど……。部活の中でも、野球とか、バスケットとか……やってるよね? その人たちは、規則、何かないですか?

生徒

ルール。

先生

そう! ちょっと身近なことをきこうか。もし、スポーツにルールがなかったら、どうなってしまうと思いますか?

生徒

何でもありでけが人が出る。

先生

そうだよね。例えばラグビーでルールがなかったら、暴力もありになって、危ないよね。でも実際にはならない。それはなぜ?

生徒

ルールを守ってるから。

先生

そうだよね。ここまでみんなから出たみたいに、身の回りにはいろんな規則があります。スポーツのように、規則を守ることによって成り立つもの、いっぱいあるよね。皆さん、ここまでに出た規則を守れていますか?

生徒

うーん。交通ルールとか、たまに破っちゃう。

先生

正直でいいね。人間ってさ、弱いところもあるもんね。だけど君がすばらしいのは、日々、その弱いところと戦っているところだね。すばらしいね! 僕もいっしょ。戦ってます。★2

編集部のまなび

★1 副校長の先生の授業ということもあり、生徒たちが緊張していて発言しづらい雰囲気だったため、先生が明るく親しみやすい声がけや、身振り手振りを交えた大きなリアクションをしていました。その結果、だんだんと緊張が解け、生徒たちの笑顔や積極的な発言が見られるようになりました。

★2 生徒から正直な発言が出たときには、先生も同じ弱さがあるという話をして寄り添っていました。この後も、先生が子どもたちと同じ立場で考えていたり、共感したりしている様子が印象的でした。

新聞記事「乗り違え受験生に新幹線『温情停車』」を読んで、考える〈10分〉

先生

ルールについて話してきましたが、今日はある話題を用意しました。ワークシートを開いてください。こんな新聞記事が載っています。*「乗り違え受験生に新幹線『温情停車』」という実話です。読んでください。
*2005年2月、東北新幹線が、大学入試に向かう途中で列車を乗り違えた受験生のために、本来は止まらない駅で停車。その結果、受験生は試験開始に間に合った。

生徒

(黙読する。)

先生

もし君たちがこの判断を下す運行管理者だったら、この例外を認めますか。それとも例外を認めず、規則を守りますか。ワークシートの数直線の当てはまるところに丸を付けてください。

実際に生徒が書き込んだワークシート 画像

実際に生徒が書き込んだワークシート 画像

実際に生徒が書き込んだワークシート 画像

実際に生徒が書き込んだワークシート 画像

実際に生徒が書き込んだワークシート

生徒

(書き込みながら)どちらかと言えば……。

先生

書き込みましたね? では、前のホワイトボードにも同じ数直線があるので、自分の名札を当てはまる位置に貼ってください。★3

生徒

(貼りに行く。)

先生

規則を守るという人もいれば、例外として認めるという人もいる。全体的に見ると、迷っているんだけど例外として認めるという人が多いような感じがするね。だけどさ、みんな「規則は守るもの」っていうことは知ってるよね。知ってるのに、この場合、例外を認める人が多いのはなんでなのかな……。

編集部のまなび

★3 授業内では、生徒たちが実際に手を動かすように工夫したそうです。作業をすることで、生徒どうしの交流が増え、先生もそれぞれの様子を見取りやすくするというねらいで、この活動を組み込んだとのことでした。

姉弟を動物園に入れた元さんの思いを考える〈12分〉

先生

では、「二通の手紙」に入っていきます。はじめに、簡単に登場人物を整理しましょう。
(生徒とやり取りをしながら、どんな登場人物がいたかを確認する。)
このお話の大事なところを、先生が読み上げます。
(P.179 L.12からP.180 L.3までの、動物園に姉弟を入れた場面を朗読する。)★4

先生

この動物園は、入園時刻は午後4時まで。だけど、この姉弟は遅い時間に来たんだよね。そして、小学生までは保護者同伴じゃないといけない。だけど、元さんはこの姉弟を中に入れたんです。なんで中に入れたんでしょうか?

生徒

かわいそうだから。

先生

そうだね。かわいそうだよね。かわいそうだと思った人は、他にもいる?

生徒

(多くの生徒が手を挙げる。)

先生

結構いるね。なんでかわいそうだったのかな?★5

生徒

毎日外から見にきてくれているから。申し訳ないと思った。

生徒

その姉弟にとっては、特別な日だったから。

先生

特別な日って、どんな日?

生徒

弟の誕生日だった。

生徒

私は、入園料を握りしめてきていたところがかわいそうだと思った。

先生

確かにそれもあるよね。君ならそれ、スルーできる?

生徒

私ならできないかも。

先生

元さんが入れちゃった理由、いろいろ出てきたね。だけど、元さんって、そんな簡単な気持ちで中に入れたのかな? 前後左右の人に「どういうこと?」って問いかけて、相手の考えを確認してみてください。

生徒

(4人程度で話し合う。)

先生

どんな話が出ました?

生徒

もう何もないから、辞めさせられてもいい。

先生

もう辞めさせられても構わないと強く思ったんだよね。他には、どんな話が出ましたか?

生徒

決意。

先生

なるほど。元さんは決意をした。

生徒

決断もしたと思う。

生徒

責任も背負ってた。

先生

今言ってくれたの、全部当てはまるよね。決意、決断、責任……そういうのをもって、元さんは中に入れたんだ。だけど、この後どんなことが起こったんだっけ? 例外として入園させた結果、どんなことが起こったの?

生徒

終園時刻になっても、帰ってこなかった。

先生

帰ってこなかったんだよね。その後どうなったのかな?

生徒

探して、見つかった。遅くなっちゃったけど。

先生

苦労はしたけど、なんとか見つかったんだよね。この姉弟の親は、動物園の対応に怒ったかな? そういうことはなかったよね。動物園や元さんからすると、事なきを得たわけだ。逆に、感謝の手紙をもらった。でもさ、よかったねで終わったのかな?

生徒

いやあ、まだあったような……。

生徒

停職処分。

先生

元さんは、お母さんから感謝の手紙をもらった。と同時に、動物園から停職処分の手紙ももらったわけだ。その二つの手紙を見て、元さんはどんなことを考えたんですかね。これから先生がお母さんの手紙を朗読したいと思います。皆さんは元さんの気持ちになって、お母さんの手紙を聞いてください。

編集部のまなび

★4 事前読みをしていましたが、教材理解に差が出ないように、ポイントになる場面を、先生が朗読していました。読んでから時間がたっていた生徒も、先生の朗読によって場面を思い出せたようでした。

★5 先生は、このクラスの生徒たちと道徳科の授業をするのは初めてだったので、多くの生徒とコミュニケーションを取ることを意識されているようでした。問い返しをしながら、言葉数の少ない生徒からも発言を引き出すことで、だんだんとクラス全員の顔が前を向き始めました。

元さんの行動はいけないことだったのかを考える〈25分〉

先生

(手紙を朗読。)
姉と弟を入園させた元さん。元さんは、人としていけないことをしたんでしょうか。いけないことをした、いけないことはしていないという結論を出すだけではないよ。なんでそう考えたのかをきちんと言葉にして相手に伝えることが、ここでのミッション。*まなボードをメモ代わりにして、班で意見交換をしてください。
*話し合いで意見を出し合うときに使用する、A3程度の大きさのホワイトボード。

生徒

(話し合う。)

先生

では、話し合ったことを発表してください。意見が分かれてると思うけど、班の中でみんなの話を聞けたならばそれでいいです。だって、みんなで一つの意見にまとめられるような簡単な問題でもないよね。

生徒

(1班)元さんの行動をいいと思っている人も悪いと思っている人もいました。いいと思った人からは、人のためになっているからいいと思うという意見が出ました。だめだと思った人からは、子どもを危険にさらしているし、人に迷惑がかかっているからという意見が出ました。

先生

人のためになっているという面ではいいけど、迷惑もかけていると。難しいですよね。ここからの班も、同じことを言ってくれても結構ですよ。★6

生徒

(2班)人としてはいいことをしたと思ってて、子どもたちやお母さんを喜ばせることができたし、子どもの夢を壊さずに尊重することができたから……それはよかったと思うんですけど……。でも、周りの人たちに迷惑をかけてしまったのは事実だから、働く人としてはよくなかったんじゃないかなって思いました。

先生

今、「働いている立場」という新しい視点が出てきたね。元さんという一人の人間だけど、いろいろな立場があるんだね。

生徒

(3班)私たちの班では、二つ出ました。いいことだと思うという人が多かったんですけど、自分よりも姉弟の気持ちを尊重したからいいとか、職員としてはいけないけど人としてはいいとか、ケースバイケースだと思うという意見が多かったです。でも、いけないことだと思う人もいました。姉弟の意思を尊重したことで、逆に姉弟の身を危険にさらしてしまったということが挙がりました。今回は、何もなかったからよかったけれど、もし、誰も気づかずに、取り残されてけがをしたら、人としてもいいことではなくなってしまうと思いました。

生徒

(4班)僕たちの班では、いいことだと思った人といけないことだと思った人がいて、いいと思った人たちの理由は、人のことを思って行動できたとか、人を幸せにすることができたから。よくないと思った人の理由は、ルールを破ってしまったから。あとは、今回はその子どもたちがいい子だったからよかったけど、もしかしたら、こういう方法でうそをついて、動物園の中を荒らす人たちもいるかもしれないから、そういうことも考えて常にルールを守ったほうがいいという意見でした。

生徒

(5班)いいと思う意見は、思いやりが大切ってことで、それは人生が、何て言うか……規則ばかりだと、つまらないからです。あとは、笑顔とか夢を守れた、つまり人を幸せにしたからいいという意見もありました。だからこそ、元さんに後悔がなかったと思う。いけないと思う意見は、時間を過ぎて人を入れてしまったことが、職員として正しいことをしていないからということでした。

生徒

(6班)私たちの班は、動物園の規則としてはいけないことをしたけれど、人としては、優しさがあったり、思いやりがあったり、いい行動だったという意見が出ました。何年もこの動物園に勤めてきたうえで判断を下したわけだし、例えばこれがもし、この姉弟ではなかったら、また判断も異なっただろうし、今回の場合はこれでよかったと思いました。

生徒

(7班)私たちの班は、人としていいことをしたという意見でした。人としていいこととは、自分のためにも誰かのためにもなる幸せを作ることで、元さんには子どもの夢を叶えたいという、思いやりや優しさがあったから、いいことだったと思いました。ただ、職員として規則を破ってしまったのは悪いことだと思いました。職員としていいことと、人としていいことは違うと思います。人としてのいいことと、職員として悪いことの二つをてんびんにかけて、人としての思いやりのほうが大事だと思ったから、元さんはいいことをしたと思いました。

先生

ここまでみんなが発表してくれて、いいことだという意見と、よくないことだという意見とどっちもあったね。「人としての思いやり」とか、「職員として」とか……たくさんのキーワードがあったと思います。
ここで皆さんには、元さんが規則を守っていたら、どうなっていたのかを考えてみてほしい。

生徒

お姉ちゃんも弟も泣いちゃうかも。

生徒

姉弟がショックを受ける。

先生

そうだよね。そういうことを考えて元さんも入れちゃったのかもしれない。だけどさ、冷静に考えてみると、元さんが規則を守っていたら、この事件ってさ……。★7

生徒

起きなかった。

生徒

人に迷惑もかからなかった。

先生

そうだよね。当事者である元さんが処分されることも……? ないよね。
規則って、なんか冷たい感じがしますよね。守ることで悲しむ人がいたり……。だけど、別の見方をすると、今回の場合、守っていたら、事件は起きないだろうし、人に迷惑をかけることもないだろうし、自分が処分を受けることもなかった。

編集部のまなび

★6 「同じことを言ってくれても結構ですよ」とあらかじめ声がけをしておくことで、話し合ったことを率直に発表していいんだという安心感を生徒にもたせていました。この他の場面でも、生徒が発言したら、まずは肯定的に受け止めていて、子どもの心理的安全性を高めるために工夫をされていることが感じられました。

★7 この投げかけが、生徒たちに別の見方を与えていました。ここまでは、「元さんの行動はいけないことだったのか」という判断を迫る問いに対して、生徒たちは「思いやり」と「規則を守ること」という見方を立場(「人として」「職員として」)の違いで考えがちでした。そこからもう一歩、立場の違いを超えた規則の意義について考える視点に気づけたようでした。この視点に気づいた生徒は、もう一度元さんの取った行動について悩み始め、それはこの後のワークシートへの記入にも表れていました。

終末:規則にはどんな思いが込められているかについて、考える〈8分〉

先生

今日の最後です。難しい問題です。一見冷たそうに見える規則ではありますが、規則の中には、どんな思いが込められていると思いますか。これは、一人で考えてみてほしい。ワークシートに自分の考えを書いてください。

生徒

(ワークシートに書き込む。)

先生

最後になりますけど、今日は、みんなにお手紙を書いてきました。三通目の手紙です。それを読んで、この授業をおしまいにしたいと思います。

先生

(BGMをかける。)
感謝の手紙と停職処分を見て、元さんはどんなことを考えたのでしょうか? 元さんは思っていないかもしれませんが、皆さんはこんなに感謝されてるのに、なぜ処分なんだという感情が湧き上がっては来なかったでしょうか? 規則に則って下された停職という処分。なんと冷たいんでしょう。人情や温情というものがないのか。しかし、今回の件で元さんが処分されなかったら、規則そのものの重みが薄れて、同じような場面で、同じようなことが起きるかもしれません。そして、元さんが背負った責任よりも大きい事件、事故が起こるかもしれません。そう考えると、規則は一見冷たそうに見えるかもしれませんが、全ての人の生活を一面的ではなく、多面的、多角的、かつ公平な視点で守る、温かいものと言えるのではないでしょうか。そうは言っても、元さんを停職に追い込んだ規則、そして、その規則に則って下された判断、これらを皆さんはどう捉えるのでしょうか? 世の中には、さまざまな規則があります。練られた規則もあれば、偏った視点で定められた規則もあります。その規則の中にある思いのよし悪しを、公平な視点で見極め、そして必要とあれば改善を図ることのできる力を、私たちは身につけなければいけません。さて「新幹線『温情停車』」、改めて考えたとき、皆さんの判断は、どのようなものになるのでしょうか? 僕は、そんなことも気になっています。

先生

では、ワークシートに今日の授業の感想や考えたことを書いて、来週、先生に出してください。★8

編集部のまなび

★8 授業は、先生からの手紙形式の講話で締め括られました。手紙は生徒に問いかける内容で、生徒たちは、その問いかけを踏まえて、ワークシートに振り返りを書きました。集めたワークシートは、後日、先生からのコメントとともに生徒に返却されました。先生のコメントからは、生徒一人一人の書き込みに、真剣に向き合って書かれたということが伝わってきました。生徒にとって、書いたときから時間を空けて、先生のコメントを読むことによって、改めてどんなことを考えたのかを振り返ることができ、さらに考えを深めることにつながるのだろうなと思いました。

授業を通してどのようなことを考えたか、考えた価値を自分なりに深め、広げたことを「深い学びへの道徳ノート」に記述する

生徒

(各自でワークシートに記入。以下のような意見が見られた。◆は生徒の書き込み。→は先生のコメント。)
◆規則を守ることは一見冷たく面倒くさいけれど、守ることで人々が安全に生活できるとわかった。しかし、場面によってはその規則が人を苦しめることもあると知って、複雑な気持ちになった。人によって考え方が全然違かったから、対立することはあたりまえで、でもそれはどちらかが我慢しなければ意見を統一できないのか気になった。

→そうだね、規則は守るものという一面しか捉えていないと、〇〇さんの言う「規則が人を苦しめることもある」という面に気づけないね。だけどそこに気づいたら気づいたでまた複雑だね。だから規則は何のための規則なのかをしっかり考え、全ての人が納得できるものを目ざして作らないといけないんだ。我慢ではなく、理解し合える規則ができるといいね。

◆規則を破ることで、ある一定の人は幸せになれるかもしれないけれど、その他の多くの人たちに迷惑をかけてしまうことがわかりました。しかし、元さんや、(追加)資料の車掌さんの立場になったとき、守らないといけないものだからと規則を守り続けられる自信が私にはありません。規則を破るという決断で幸せになる人もいるかもしれない。しかし規則は誰かを守るためにある。本当に難しいものだと感じました。

→「規則は守るべきもの」が大原則ですよね。だけど、世の中、そのような温かく、練られた規則ばかりではない。また、規則を作る立場の人の一面的な見方で作られていることもあります。君が規則を作る立場になったときには、温かな、練られたものにしてください。規則の枠を超えなければならないときも、今後の人生にはあると思います。そのときには、多面的に考えて、判断を下してください。★9

ワークシートの例 画像
ワークシートの例(左は生徒のメモ、右は授業で使用したワークシート。)

編集部のまなび

★9 この感想を書いた生徒は、本時の授業を通して、規則の難しさに気づくことができたようでした。追加資料を読んで数直線に印を付けたときには、「例外を認める」に印を付けていましたが、「本当は守らないといけないけれど、守り続けられる自信がない」という意見に変化していました。

★全体を通して 先生の熱い思いが伝わってくる授業でした。子どもたちも先生の熱意を感じ取っている様子で、だんだんと発言が増え、終末の先生からのお手紙も、真剣に聞いている様子でした。また、全体を通して「先生が生徒と同じ立場で考えている」姿が印象的でした。ワークシートに書き込まれた感想には、授業で考えたことがたくさん書かれているのに加えて、先生への感謝も書き込まれており、生徒にとって今回の授業が心に残るものになったのだろうと感じました。

(授業見学日:2024年11月8日)

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