読書Q&A 学校図書館(理論編)
2015年1月1日 更新
赤木かん子 児童文学評論家
どうすれば子どもたちが集まる図書館になるのでしょう。本のそろえ方や整理のしかたなど、学校図書館の作り方や運営方法に関する悩みにお答えします。
A(回答)
今回は社会学の二回目です。
このうち39の「国防、軍事(小学校ではほとんどありませんが)」は、社会学の棚には入れずに、以前「戦争」を別置しましたよね? そこに入れてしまったほうがわかりやすいです。31「政治」、32「法律」はそのままで異存はないでしょう。33「経済」34「財政」35「統計」は数字つながりで一緒に入れておいても不都合はないと思います。とりあえず小学校ではね。37の「教育」のうち、小・中学校関係のものは「学校」という名前をつけて、社会学の棚ではなく、カウンターの後ろのコンピュータや他の開放書庫のならびに並べます。だって小学校だと「教育」っていったって『美化委員のやりかた』っていう本くらいしかないんだもの。あとは『日本の学級の100年』とかね。
あと、38の「風俗習慣、民俗学、民族学」は、小学校ではほとんど「民話」です。そうして「日本の暮らし(社会学を小学校ことばにすると、このくらいしかいいようがないです)」の次は41の「算数」なので、数字の順番どおりに並べていくと、その間に「民話」がはさまれます。そうすると棚を見ててすごく変!ですから、「民話」の棚は「世界の暮らし」か、「国語」の隣に引っ越してもらいます。
というわけで問題は36「社会」と37の学校関係以外になりますが、ここはややこしいのでQ16で。
赤木かん子
児童文学評論家。長野県松本市生まれ。1984年に、子どものころに読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介、書評などで活躍している。主な著書に『読書力アップ!学校図書館のつくり方』(光村図書)などがある。