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小学校英語
お悩み相談室

小泉 仁

東京家政大学教授

小泉 仁(こいずみ・まさし)

東京家政大学教授。元・文部科学省初等中等教育局教科書調査官。日本児童英語教育学会(JASTEC)会長。一般財団法人語学教育研究所理事。『COLUMBUS 21 ENGLISH COURSE』の編集委員を務める。

第7回 ファーストネームでよぶことに
違和感があります。

2018.12.11

悩みを相談する先生と,小泉先生のイラスト

名字でよぶか,ファーストネームでよぶか,これに関しては一概にどちらが正しいとは言い切れません。先生が普段から子どもたちをファーストネームでよんでいるクラスなら違和感はないでしょうけれども,名字に「さん」を付けてよぶことを基本としている学校もあります。ファーストネームが学校の方針にそぐわないのであれば,英語の時間もそのまま名字でよんでかまわないでしょう。

ただ,日本では,敬意を表すために「名字+さん」でよぶことが基本ですが,それは世界共通の文化というわけではありません。英語圏では,目上の人に対してもファーストネームでよぶことがありえます。大学でも,先生自身が学生に「ファーストネームでよんで」と言うことがありますね。お互いにファーストネームでよび合うことにより,人間関係を近づけようとしているわけです。

基本的に,ネイティブのALTにとって,子どもたちにファーストネームでよばれることは,親近感をもってもらっているという意味では,喜ばしいことのはずです。逆に敬称と名字でよばれると,もしかするとよそよそしさを感じてしまうかもしれない。

言葉によって異なるそういった文化の違いを,子どもたちにも理解させられるとよいですね。

ネイティブのALTと触れ合える機会を最大限に活用し,英語の時間だけは異文化を体験する場として切り替え,ファーストネームでよび合うのも一つの考え方だと思います。子どもたちは,日本とは異なる,英語圏特有のコミュニケーション方法を学ぶことができるはずです。

授業中にどうよぶかについては,先生どうしでしっかりと話し合って方針を決めるとよいでしょう。名字でよぶと決めた場合でも,ALT にきちんと説明すれば,分かってもらえると思います。お互いに,文化の違いを認めつつ歩み寄る姿勢をもちたいですね。

Illustration: 小林マキ

本連載は,広報誌「英語教育相談室」にも掲載されています。本誌の内容はこちらから。

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