「こんな授業ができます!」 令和6年度版小学校国語
2024年11月29日 更新
谷本寛文 京都光華女子大学副学長
6年「『考える』とは」の授業づくりのアイデアを紹介します。
問いを立てながら筆者の論理を吟味・評価し、自分の考えを伝え合うことを通してものの見方・考え方を広げ、深めよう
単元観
本単元の価値は、三つの文章を読み、友達と伝え合うという活動を通して、「考える」ということに対する自分の考えを深めることにある。
「読む」活動では、単なる読解にとどまるのではなく、筆者の主張を基に「なぜ筆者は、―?」という問いをもたせながら表現の工夫に気づかせることで、筆者の論理を主体的に捉えることができる。
また、「伝え合う」活動では、形式的な伝え合いではなく、伝え合うことを通して新たな発見やものの見方・考え方の深まりがあったか、ということにこだわることで、論理的な思考力・判断力・表現力等を磨くことができる。
単元の指導目標
◎三つの文章を読み、友達と伝え合うことを通して、「考える」とはどういうことか、自分の考えを深めることができる。[思C(1)カ]
〇文と文との接続の関係や文章の構成・展開など、文章の特徴について理解することができる。[知(1)カ]
〇進んで文章を読んで考えたことを伝え合い、学習課題に沿って自分の考えを深めようとする。[学びに向かう力、人間性等]
単元の授業過程(全6時間)
次 | 時 | 学習活動 | 評価規準と評価方法 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ①範読を聞く。 ②単元の目標を確認し、学習計画を立てる。 ③「考える」ということについて、自分なりの考えをまとめて書く。 |
〇学習計画を立て、学習の見通しをもっている。[考えの記述] |
2 | 2〜5 | ①P212-213から読みの視点を明確にする。 ②「考えることとなやむこと」を読み、筆者の主張や工夫点を捉え、自分の考えをまとめる。 ③「考えることを考え続ける」を読み、筆者の主張や工夫点を捉え、自分の考えをまとめる。 ④「考える人の行動が世界を変える」を読み、筆者の主張や工夫点を捉え、自分の考えをまとめる。 ⑤三つの文章を比較して読み、自分の考えを友達と伝え合ったうえで、「考える」ということについての自分の考えを改めて書く。 |
【知】文と文との接続の関係や文章の構成・展開など、文章の特徴について理解している。[気づきの記述] 【思C】三つの文章を読み、友達と伝え合うことを通して、「考える」とはどういうことか、自分の考えを深めている。[第一次と第二次に書いた文章の比較] 【態】進んで文章を読んで考えたことを伝え合い、学習課題に沿って自分の考えを深めようとしている。[観察・発言] |
3 | 6 | ①伝え合い活動を通した考えの変化や深まりを書き、友達と交流する。 ②伝え合うことの価値や、複数の文章を読み比較することの価値、筆者の主張を基にした表現の工夫などの観点から、学習を振り返る。 |
〇自ら学びの価値づけをしている。[振り返りの記述] |
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