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2年上巻「じゅんばんに ならぼう」「絵を 見て かこう」

「こんな授業ができます!」 令和6年度版小学校国語

2025年3月28日 更新

東泰右 香川大学教育学部附属坂出小学校教諭

2年上巻「じゅんばんに ならぼう」「絵を 見て かこう」の授業づくりのアイデアを紹介します。

2年生の国語をはじめよう

単元観

2年生の国語開きとして、これからどんな内容をどのように学習していくのかの見通しをもてるようにしたい。「話す・聞く」と「書く」の活動を通して、アイスブレイクを行いながら楽しく基本を学ぶだけでなく、学んだことが他の学習や日常生活にいかせることに気づけるようにして、これから国語を学ぶことへの意欲を高めていきたい。

  • 教師の指示をよく聞き、友達と声をかけ合って順番に並ぶ活動を通して、「話す・聞く」ことの基本を学ぶとともに、達成感や協働のよさを感じられるようにする。
  • 友達と協力して絵の様子を詳しく伝える文章を書く活動を通して、「書く」ことの基本を学ぶとともに、達成感や協働のよさを感じられるようにする。
  • 学んだことがどんな場面でいかせそうかを考えることで、今後の学習へと意識をつなぐ。

単元の目標

  • 自分が聞きたいことを落とさないように集中して聞くことができる。
  • 絵を見て想像したことから書きたいことを見つけて、様子を詳しく伝える文章を書くことができる。

評価規準

「じゅんばんに ならぼう」
○言葉には、事物の内容を表す働きがあることに気づいている。[知(1)ア]
○「話すこと・聞くこと」において、自分が聞きたいことを落とさないように集中して聞いている。[思A(1)エ]
○自分が聞きたいことを粘り強く集中して聞き取り、学習課題に沿って声をかけ合い、正しい順番で並ぼうとしている。[主体的に学習に取り組む態度]

「絵を 見て かこう」
○第1学年に配当されている漢字を文章の中で使っている。[知(1)エ]
○「書くこと」において、想像したことなどから書くことを見つけ、必要な事柄を集めたり確かめたりして、伝えたいことを明確にしている。[思B(1)ア]
○「書くこと」において、文章に対する感想を伝え合い、自分の文章の内容や表現のよいところを見つけている。[思B(1)オ]
○絵の中から進んで書くことを見つけ、これまでの学習をいかして文章を書こうとしている。[主体的に学習に取り組む態度]

単元の授業過程(全2時間)

学習活動
1

①この教科書で行う国語の学習を見通す。
・扉の詩を音読する。
・目次や「こくごの 学びを 見わたそう」を確認し、学習する内容や進め方の見通しをもてるようにする。
・2年生の国語の学習で、できるようになりたいことや楽しみなことを、教科書の13ページに書き込むよう指示する。
②教師の話をよく聞いて、正しい順番に並ぶ。
・「話す・聞く」に関するゲームを行うことを伝え、意欲を高める。
・「教師の前に、4月生まれから順に並ぶ」よう指示する。
・実態に応じて、班ごとや列ごとの少人数で行うことも考えられる。
・並んだ後に、正しい順番で並ぶために気をつけたことを共有する。
・「名前のあいうえお順」「朝起きた時刻の早い順」といった順序と、「一列に並ぶ」「大きな円のように並ぶ」といった隊形を組み合わせて、並び方を変えて複数回行う。
③本時の学習を振り返る。
・他の学習や日常生活など、本時の学びをいかせそうな場面を出し合い、共有する。
・次時は、「書く」に関する活動を行うことを伝え、意欲を高める。
<評価のポイント>
※教師の指示を集中して聞き取ろうとしている。
※友達と声をかけ合い、正しい順番で並ぼうとしている。
※学んだことがいかせそうな場面を考えている。

2

①本時のめあてを設定する。
・前時の学習を振り返り、本時は「書く」ことに関する活動を行うことを確認する。
②絵に描かれていることを確かめる。
・教科書の絵に描かれている場所や人、物などを発表する。発表に合わせて、絵を指で指すようにし、絵と言葉の対応を確かめる。
③絵の様子を文章に書き、友達と読み合い、より詳しい文章を作る。
・まとまり(段落)ごとに1字下げることや、句読点について確認する。
・教師が例として、「こうえんに女の子がいます。」と書き、「もっと詳しく書けそうだ」という子どもの発言を取り上げる。子どもとやり取りしながら、「こうえんのまん中で女の子がないています。ソフトクリームをおとしたみたいです。」のように、詳しく書けることを確認する。
・協働することのよさを感じられるよう、ペアやグループで絵の中から1、2か所を選び、その部分の様子を詳しく表現する文章を書く。書いた文章を読み合い、お互いのよいところを合わせて、より詳しく表現できる文章を作るというルールを確認してから活動に入る。
・文章を読み合う際は、詳しく書けているところを見つけて伝えるよう指示する。
・読み合った感想を全体で共有し、同じ部分の絵について書いた文章でも、違う表現ができることに気づけるようにする。
・事前に撮影しておいた休み時間の教室の写真などを提示し、その写真の様子を文章に書いて友達と読み合う活動も考えられる。
④本時の学習を振り返る。
・他の学習や日常生活など、本時の学びをいかせそうな場面を出し合い、共有する。
・「つづけて みよう」から、ひと言日記や国語のノートの書き方を紹介し、ひと言日記を書くときにも本時の学びが使えることを確認する。
<評価のポイント>
※絵を見て想像したことから書きたいことを見つけている。
※文章に対する感想を伝え合い、絵の様子を詳しく伝える言葉に気づいている。
※学んだことがいかせそうな場面を考えている。

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