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「暖かい」と「温かい」は、どのように使い分けますか。

子どもと大人の「ことばQ&A」

2023年2月27日 更新

光村図書 校閲課

ふだん何気なく使っている言葉も、ちょっと立ち止まって考えてみたら、いろいろおもしろいところが見えてきます。
このコーナーでは、教科書の校閲を担当しているメンバーが、言葉をめぐるさまざまな疑問を取り上げて解説していきます。

「暖かい」と「温かい」は、どのように使い分けますか。

ときどき、あたたかい日差しも感じられる季節となりました。でも、まだ夜は冷え込みますね。

あたたかい日差しがかげり、急に冷えてきたので、お客様には、あたたかいスープであたたかいもてなしをしよう。

さて、それぞれの「あたたかい」は、「暖かい」と「温かい」のどちらを使うでしょうか。

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「暖かい」は、寒くも暑くもなく、過ごしやすい様子を表します。主に気象や気温などに関して、「暖かい日差し」「暖かい春の日」「暖かい部屋」のように使われます。

「温かい」は、冷たくも熱くもない程よい状態を表し、「温かいスープ」「温かい風呂」のように使われます。また、比喩的に「思いやりや愛情がある」意を表す場合も、「温かいもてなし」「温かい言葉」「温かい笑顔」などのように使われます。

このように、「暖かい」と「温かい」は、「寒い」と「冷たい」と併せて考えると、使い分けをしやすくなります。

Illustration:  Mimei Umimachi

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