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平仮名ばかりの文を読みやすくする「分かち書き」

子どもと大人の「ことばQ&A」

2025年4月30日 更新

光村図書 校閲課

ふだん何気なく使っている言葉も、ちょっと立ち止まって考えてみたら、いろいろおもしろいところが見えてきます。
このコーナーでは、教科書の校閲を担当しているメンバーが、言葉をめぐるさまざまな疑問を取り上げて解説していきます。

小学校の新1年生になったみなさん、そして保護者のみなさん。おめでとうございます。
子どもたちが初めて手にする教科書。1年生は、まだ漢字を習っていないので、平仮名ばかりの文章が続きます。

例えばこんな文が出てきます。

すきなあそびをきいてみましょう。

短い文ですが、このままでは読みにくいですね。

こうした平仮名ばかりの文を読みやすくするため、語や文節ごとに間をあけて、区分けを明確にし、文章を読みやすくするための方法が「分かち書き」です。

英語のように、単語ごとにスペースを置く言語もありますが、日本語は、普通は漢字と仮名で表記されており、語の区別がしやすいためひとつづきに書かれています。

しかし、仮名が多い児童用の図書などでは、読みやすさへの配慮から、多く、分かち書きが使われています。光村の小学校国語教科書では、学習段階に合わせて、2年の途中まで分かち書きを用いています。

上の文は、教科書では以下のようになっています。比べてみると、ぐっと読みやすくなっているのではないでしょうか。

すきな あそびを きいて みましょう。

このような言葉遊びの歌も、分かち書きだと読みやすくなりますね。

kotoba-13-01.png

(小学校国語1年上より)

Illustration:  Mimei Umimachi

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